雛罌粟 (ひなげし)


(雛芥子(ひなげし)、      
 虞美人草(ぐびじんそう)、   
 アイスランドポピー、アマポーラ、
 オリエンタルポピー、コクリコ) 

(Poppy)

(長実雛罌粟(ながみひなげし)も掲載)


ヒナゲシ、ポピー

「ひなげし」

2011. 5.22  葛西臨海公園



ナガミヒナゲシ

「長実雛罌粟(ながみひなげし)」

2005. 4.15  江東区 南砂



ナガミヒナゲシ 定点観測
   長実雛罌粟      
  (ながみひなげし)の花が
   開花していくようす  



写真集 1(写真7枚)へ
雛罌粟(ひなげし)
(つぼみ、花)

写真集 2(写真5枚)へ
雛罌粟(ひなげし)
(花、実)

写真集 3(写真8枚)へ
長実雛罌粟(ながみひなげし)
(つぼみ1)

写真集 4(写真6枚)へ
長実雛罌粟(ながみひなげし)
(つぼみ2)

写真集 5(写真5枚)へ
長実雛罌粟(ながみひなげし)
(花)

写真集 6(写真4枚)へ
長実雛罌粟(ながみひなげし)
(実)


          ↓ 下へ
・罌粟(芥子:けし)科。
・学名
  Papaver rhoca(雛罌粟)
  Papaver nudicaule
     (アイスランドポピー)
  Papaver orientale
     (オリエンタルポピー)
  Papaver dubium
       (長実雛罌粟)

   Papaver : ケシ属
   nudicaule : 裸茎の
   orientale : 東方の
   dubium : 
     不確実の、疑わしい

 Papaver は、ラテン語の古名の
 「papa(幼児に与える
  お粥(かゆ)」が語源。
 ケシ属の乳汁に
 催眠作用があるため、
 乳汁を粥に混ぜて
 子供を寝かしたことに由来。
 また、花弁が薄いので、
 紙のパピルスに
 似ていることが由来、とも。
 学名 P へ


・開花時期は、 4/ 5 ~ 6/15頃。
 早咲き遅咲きがある。
・ヨーロッパ原産。江戸時代に渡来。
・花弁は非常に薄く、しわがある。
 つぼみは最初は下向きで
 表面に毛が生えており、
 咲くときに顔を上げ、
 2つに割れて花が出てくる。
 その風情がなんとも不思議。

・ちまたに咲いている雛罌粟からは、
 採取が禁止されている
 「アヘン」は取れません。
 植えても大丈夫です。
 ご安心を。
 ちなみに、
 ほんとの「ケシ」は こちら。
   → ケシ


・いろんな「ポピー」があるが、
 まとめて1ページにしてみました。
 いろいろあります。

 (1) ヨーロッパ産の「ヒナゲシ」。

 (2) 地中海産の「鬼ゲシ」
     (オリエンタルポピー)
       Oriental poppy
   (濃い赤い色のものが中心)。

   「ポピーレッド」
 
 (3) 黄、橙、白の
     「アイスランドポピー」。
    18世紀に北極探検隊が
    シベリアで
    この花を発見したことから。
    ポピーといえば、
    このアイスランドポピー
    のことを指すことが多い。
      Iceland poppy,
      Auctic poppy

 (4) 4~5月頃によく見かける
   オレンジ色の花は、
   「長実雛罌粟
   (ながみひなげし)」と呼ぶ。

 いずれも英名の
 「ポピー」の名で親しまれる。
 なお、スペインでは
 「アマポーラ」、
 フランスでは
 「コクリコ」の名で呼ばれる。


・「罌粟」は「芥子」とも書く。
・「雛」は小さい、かわいいの意で、
 ケシの中では 
 小型でかわいい花であることから。
 漢字の罌粟(けし)は漢名からで、
 実の形が罌(もたい。
  液体をいれる口のつぼんだ
  甕(かめ))に似ていて、
 種子が粟(あわ)に
 似ているから。
 種子は非常に小さく、
 そこから
 「芥子粒(けしつぶ)」の
 言葉ができた。


・別名
 「虞美人草」(ぐびじんそう)
   中国歴史上の
   絶世の美女である
   虞美人にたとえた
     (下記参照)。
 「ポピー」
   英語で「ケシ」を意味するが
   日本に咲くポピーからは
   アヘンの成分のモルヒネは
   採れないので
   栽培できます。


★<古代中国のお話「虞美人草」>
 項羽(こうう)と
 劉邦(りゅうほう)の
 最期の戦いのとき、
 項羽は愛する虞妃(ぐき)と
 ともに、劉邦の大軍に
 まわりを包囲された。
 項羽は別れの宴を開いてから
 最後の出撃をし、
 虞妃も自刃して殉じたが、
 彼女のお墓に
 ヒナゲシの美しい花が咲いた。
 そのため人々はこの花を
 「虞美人草(ぐびじんそう)」
 と呼んだ。

 夏目漱石の小説に
 「虞美人草」がある。
 漱石が新しい小説の
 タイトル名を決めあぐねていた
 ときに、
 街角の花屋さんで見た
 「虞美人草」の名に
 ”おっ、いい名前♪
  これにしよう”ということで
 名づけた、ということらしい。


・1月23日、2月29日、
 3月25日の誕生花
  (アイスランドポピー)
・花言葉は「慰め、いたわり、
  陽気で優しい、思いやり」
  (アイスランドポピー)

・「ああ皐月(さつき)
  仏蘭西(フランス)の野は
  火の色す
  君も雛罌粟(こくりこ)
  われも雛罌粟(こくりこ)」
   与謝野晶子

 「陽(ひ)に倦(う)みて
  雛罌粟(ひなげし)いよよ
  くれなゐに」
   木下夕爾 


・似ている花へのリンク
 チューリップ  花菱草


・「ケシ」シリーズ
 雛罌粟  ヒマラヤの青い罌粟

 利尻雛罌粟

 白雪芥子


・「七味唐辛子
 (しちみとうがらし)」
  シリーズ
 唐辛子


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 あ   か   さ   た 

 な   は   ま   や~

英語名(A,B,C~)

学名(ラテン語)

「科名」一覧

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1月  2月  3月  4月  5月  6月

7月  8月  9月 10月 11月 12月

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    色ならべ 200色

    色の名前(あいうえお順)

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春の七草  秋の七草

雑草、空き地の草  (タンポポ、等)


山野草、高山植物  (カタクリ、等)

池・湿地の花    (ワタスゲ、等)

海辺の花      (はまゆう、等)


温室・観葉植物 (ヒスイカズラ、等)

食虫植物    (ウツボカズラ、等)

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野菜・果物   (ナス、みかん、等)

薬草(薬用植物) (南天、鳩麦、等)

「実」に特徴あり (ひょうたん、等)

「葉っぱ」に特徴あり (ポプラ、等)

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紅葉、黄葉 (もみじ、イチョウ、等)

ケヤキなどの高木 (杉、ヒノキ、等)

巨木、銘木 (善福寺のイチョウ、等)

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いい香り  (沈丁花、くちなし、等)

ハーブ  (カモミール、ミント、等)

盆栽 (BONSAI)  (松、真柏、等)

飲料、チョコ、五穀、
「つる(蔓)」、服にひっつくタネ、
仏教の三大聖樹、紙の原料

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干支(えと)
  (十二支 → ねうしとら~
   十干  → 甲乙丙丁~)

俳句・短歌 (梅、牡丹、ハギ、等)

百人一首  (1~100)

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誕生日の花  花言葉


都道府県の花・木 (青森りんご、等)

世界の国花  (イギリスのバラ、等)

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木へん  草かんむり  魚へんの漢字
            (おまけ)

名前に「数字」を含む花
   (一人静、百日紅、万両、等)
       + 大きい数の単位

名前に「地名」を含む花
    (箱根空木、土佐水木、等)

ことわざ、故事に関する花
 (いずれアヤメかカキツバタ、等)

歌のタイトルになっている花名 ♪
  (マリーゴールド、Lemon、等)

珍名の花 (なんじゃもんじゃ、等)

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動画(数秒の短編モノ)
  (桜吹雪、
   ハスの葉の上で水玉が動く、
   パッションフルーツが開花、
   オジギソウがオジギする、
   鹿威し(ししおどし)の
       軽やかな音、等)

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