梅 (うめ)
(Japanese apricot)
(豊後梅も掲載 → 写真集 6)
↓ 元号「令和」の引用元の万葉集
「梅」 白梅
2013. 2.23 向島百花園
「梅」 紅梅
2005. 1.21 神代植物公園
定点観測 1
紅梅が開花していくようす
定点観測 2
白梅が開花していくようすと、
実ができるようす
写真集 1(写真6枚)へ
(つぼみ)
写真集 2(写真7枚)へ
(白梅)
写真集 3(写真10枚)へ
(紅梅)
写真集 4(写真4枚)へ
(梅林、古木)
写真集 5(写真4枚)へ
(東郷寺の山門の梅)
写真集 6(写真4枚)へ
(豊後梅(ぶんごうめ))
写真集 7(写真5枚)へ
(紅白咲き分けの梅)
写真集 8(写真8枚)へ
(実)
写真集 9(写真11枚)へ
(実、梅干し、秋の黄葉)
ベストショット(梅)
白梅
↓ 下へ
・薔薇(ばら)科。
・学名
Prunus mume(梅)
Prunus mume
var. bungo(豊後梅)
Prunus : サクラ属
mume : ウメ
(江戸時代の梅の呼び名
=ムメ)
bungo : ブンゴ(豊後)
Prunus(プラナス)は、
ラテン古名の
「plum(すもも)」が語源。
学名 P へ
・開花時期は、 1/20 ~ 4/ 5頃。
1月中旬頃から咲き出すもの、
3月中旬頃から咲き出すものなど、
さまざま。
また、桜とちがって、
咲き方も散り方もゆっくり。
・木の花が
ほとんど咲いていない冬に、
「ついに梅が咲き出した♪」
という、
うれしさのインパクトは大きい。
・漢名でもある「梅」の字音の
「め」が変化して
「うめ」になった。
・■「紅梅(こうばい)色」
・いろいろな園芸種がある。
・とてもよい香りの5弁花。
「馥郁(ふくいく)たる梅の香り」
の”馥郁”とは、
「とてもよい香り」の意味。
(そういえばこの言葉って、
梅の香りにしか
使われないような気がする♪)
・中国原産。
奈良時代の遣隋使(けんずいし)
または遣唐使(けんとうし)が
中国から持ち帰ったらしい。
「万葉集」の頃は白梅が、
平安時代になると
紅梅がもてはやされた。
万葉集では梅について
百首以上が詠まれており、
植物の中では「萩」に次いで多い。
・幹がゴツゴツしているのが特徴。
(幹の部分に、縦向きの線が入る)。
花を見ただけでは
桜などと区別がつきにくい。
・「実」が梅干しとなる。
梅雨の頃に収穫する
(梅干し、おいしいです)。
江戸時代には、
各藩が非常食として梅干を
作ることを奨励したため、
梅林が全国で
見られるようになった。
ちなみに
「梅雨(つゆ)」の名の由来は、
梅の実がなる頃に
雨が多いかららしい。
・梅の字は「母」の字を含むが、
中国ではつわりのときに
梅の実を食べる習慣があるらしい。
・薬効 せきどめ、解熱
・薬用部位 未熟果
・生薬名 「烏梅(うばい)」
↑ 上へ
★「鶯宿梅(おうしゅくばい)」の
故事
ある時、
宮殿の前の梅が枯れてしまった。
そのときの天皇、村上天皇は
これを残念に思い、
かわりの木を探させていたが、
ある屋敷で良い梅の木を見つけて
それを勅命で宮殿に献上させた。
そしてその木を植えてみたところ、
屋敷の女主人の書いた歌が
紙で結びつけてあり、
「勅なれば いともかしこし
鶯(うぐいす)の
宿はと問(と)はば
いかがこたえむ」
とあった。
歌の心を知る天皇は、
すぐにこの梅の木を
元の屋敷に返したという。
(ほのぼのとしたお話です)
↑ 上へ
・「松 竹 梅(しょうちくばい)」
・中国の
「四君子(竹、梅、菊、蘭)」
の一つ。
水墨画の画材にもよく使われる。
・「梅に鶯(うぐいす)」
梅に鶯を配した豪華な図柄
→ とりあわせの良いものの
たとえ。
他に「獅子に牡丹」
「紅葉に鹿」
・「桃(もも) 栗(くり) 3年、
柿(かき) 8年、
梅(うめ)は酸い酸い13年、
柚子(ゆず)は大馬鹿18年、
林檎(りんご)ニコニコ25年」。
実を結ぶ時期のこと。
何事も、時期が来なくてはできない、
というたとえ。
・別名
「好文木」(こうぶんぼく)
「木の花」(このはな)
「春告草」(はるつげぐさ)
「風待草」(かぜまちぐさ)
・1月1日と2月3日の
誕生花(梅)。
・花言葉は
「厳しい美しさ、あでやかさ」
(梅)
・台湾の国花。
・和歌山県の県花(梅)
梅干しの名産地。
福岡県の県花(梅)
菅原道真ゆかり。
大分県の
県花、県の木(豊後(ぶんご)梅)
山形県の県の木(梅)
・枝垂梅はこちら
→ 枝垂梅(しだれうめ)
・梅擬(うめもどき)は、
”梅に似ている”という名前です。
↑ 上へ
・「初春の令月にして
(しょしゅんのれいげつにして)
気 淑く 風和ぎ
(き よく かぜやわらぎ)
梅は鏡前の粉を披き
(うめはきょうぜんのこをひらき)
蘭は珮後の香を薫す
(らんははいごの
こうをかおらす)」
万葉集 序文
大伴旅人
(おおとものたびと)らが
福岡の太宰府近辺にてひらいた
「梅花の宴」にて詠んだもの。
2019.4.1
新元号発表「令和」
年号(元号)一覧 へ
「わが園に
梅の花散る ひさかたの
天(あめ)より雪の
流れ来るかも」
万葉集
大伴旅人
(おおとものたびと)
「吾妹子(わぎもこ)が
植えし梅の木
見るごとに
心咽(む)せつつ
涙し流る」
万葉集
大伴旅人
「春されば
まづ咲く宿の 梅の花
ひとり見つつや
春日暮らさむ」
万葉集
山上憶良
(やまのうえのおくら)
「十二月(しはす)には
沫雪(あわゆき)降ると
知らねかも
梅の花咲く
ふふめらずして」
万葉集
紀少鹿郎女
(きのをしかのいらつめ)
「人はいさ
心も知らず ふるさとは
花ぞ昔の 香ににほひける」
古今集
紀貫之(きのつらゆき)
百人一首(35)
「月夜には
それとも見えず 梅の花
香(か)をたづねてぞ
知るべかりける」
古今集
凡河内躬恒
(おおしこうちのみつね)
「東風(こち)吹かば
にほひおこせよ 梅の花
あるじなしとて
春な忘れそ」
拾遺和歌集
菅原道真
(すがわらのみちざね)
「君ならで
誰にか見せむ わが宿の
軒端ににほふ 梅の初花」
金槐和歌集 源実朝
「大空は
梅のにほひに かすみつつ
くもりもはてぬ
春の夜の月」
新古今集
藤原定家
(ふじわらのていか)
「春もやや
けしきととのう 月と梅」
松尾芭蕉
「しら梅に
明(あく)る夜ばかりと
なりにけり」
与謝蕪村(よさぶそん)
「二(ふた)もとの
梅に遅速を 愛す哉」
与謝蕪村(よさぶそん)
「白梅や
ひと日(ひ)南を
あこがれぬ」
石川啄木
「道ばたの
風吹きすさぶ 野梅かな」
高浜虚子
・似ている花へのリンク
桜 桃 杏
十月桜 姫林檎
八重桜 枝垂桜 寒桜
梨 アーモンド すもも
ゆすらうめ
・「梅」シリーズ
梅 利久梅 黄梅
↑ 上へ
__________________
いい香りの花のコーナーへ
薬草(薬用植物)コーナーへ
俳句・短歌コーナーへ
都道府県の花・木 コーナーへ
世界の国花コーナーへ
__________________
解説・使い方 更新情報
__________________
★ 定点観測シリーズ
(約300種)
定点観測 ベスト集
__________________
ベストショット
__________________
あ か さ た
な は ま や~
英語名(A,B,C~)
学名(ラテン語)
「科名」一覧
__________________
1月 2月 3月 4月 5月 6月
7月 8月 9月 10月 11月 12月
__________________
■ ■ ■ ■ ■
■ ■ ■ ■ ■
色ならべ 200色
色の名前(あいうえお順)
__________________
春の七草 秋の七草
雑草、空き地の草 (タンポポ、等)
山野草、高山植物 (カタクリ、等)
池・湿地の花 (ワタスゲ、等)
海辺の花 (はまゆう、等)
温室・観葉植物 (ヒスイカズラ、等)
食虫植物 (ウツボカズラ、等)
__________________
野菜・果物 (ナス、みかん、等)
薬草(薬用植物) (南天、鳩麦、等)
「実」に特徴あり (ひょうたん、等)
「葉っぱ」に特徴あり (ポプラ、等)
__________________
紅葉、黄葉 (もみじ、イチョウ、等)
ケヤキなどの高木 (杉、ヒノキ、等)
巨木、銘木 (善福寺のイチョウ、等)
__________________
いい香り (沈丁花、くちなし、等)
ハーブ (カモミール、ミント、等)
盆栽 (BONSAI) (松、真柏、等)
飲料、チョコ、五穀、
「つる(蔓)」、服にひっつくタネ、
仏教の三大聖樹、紙の原料
__________________
干支(えと)
(十二支 → ねうしとら~
十干 → 甲乙丙丁~)
俳句・短歌 (梅、牡丹、ハギ、等)
百人一首 (1~100)
__________________
誕生日の花 花言葉
都道府県の花・木 (青森りんご、等)
世界の国花 (イギリスのバラ、等)
__________________
木へん 草かんむり 魚へんの漢字
(おまけ)
名前に「数字」を含む花
(一人静、百日紅、万両、等)
+ 大きい数の単位
名前に「地名」を含む花
(箱根空木、土佐水木、等)
ことわざ、故事に関する花
(いずれアヤメかカキツバタ、等)
歌のタイトルになっている花名 ♪
(マリーゴールド、Lemon、等)
珍名の花 (なんじゃもんじゃ、等)
__________________
動画(数秒の短編モノ)
(桜吹雪、
ハスの葉の上で水玉が動く、
パッションフルーツが開花、
オジギソウがオジギする、
鹿威し(ししおどし)の
軽やかな音、等)
__________________
写真集 索引
__________________
「季節の花 300」の表紙へ
↑ 上へ
__________________
Copyright(C) Since 1997
Atsushi Yamamoto.
All rights reserved.